大切な時間を投資に奪われてはいけない
投資に時間をかけてはいけません。何故なら一般的に株式投資において売買にかける時間と利益には相関関係が見られないからです。むしろ売買に余計な時間をかけることは不要な売買回数を増やし、売買手数料増加による投資成績を下げる要因となります。
余計な時間を投資の売買に奪われてしまうぐらいなら、余った時間は能力のスキルアップやプライベートを充実させるなどもっと別なことに費やした方がよっぽど建設的です。
株価チェックは細かくしない方が良い
リーマンショック級のリセッションがあれば、S&P500や全世界株インデックス等でさえ50%の下げ、つまりは半額近く値を下げることがあります。これを自分の資産で目の当たりにしたときは売却して逃げ出したくなります。毎日株価をチェックしていればさらなる下落を恐れて売却したくなる衝動に打ち勝つことは非常に難しいでしょう。
投資哲学の名著と呼ばれる「敗者のゲーム」によれば
過去109年間で、ベスト10日を逃しただけでこの間の利益の2/3を失うという。
引用:敗者のゲーム<原著第6版>
長期的に見て投資家が失敗する原因の一つは、激しい下げ相場に遭遇してパニックに陥り、上記のような最大の上げ相場に参加する機会を自ら放棄してしまうことだ。この教訓は明らかである。投資家は、「稲妻が輝く瞬間」に市場に居合わせなければならないということだ。
とあり、投資で成功できない人の多くは下げ相場の恐怖に打ち勝てず、「稲妻が輝く瞬間」に市場に居合わせることができなかった人であると言えます。逆に言うと「稲妻が輝く瞬間」に市場に居合わせるためには、激しい下げ相場の恐怖とは距離を置くべきなのです。つまりは細かく株価チェックはしてはならないのです。
投資の自動化が重要
資産運用は複利の効果を最大限に活用することが大前提ですから配当金や分配金の再投資や、給与が入った際に新たに投資資金を投入して株を買う際には株価を見ることになります。すると色々余計なことを考えて売買してしまう元凶となります。
これを防ぐには投資を自動化することです。毎月決まった金額を決まった日に勝手に投資してくれるシステムがあれば株価を見る必要がありません。これにぴったりなのが投資信託の毎月のつみたて投信です。積立投信であればそれに分配金再投資型であれば再投資の手間も省け、税金の繰り延べもできますので良いことだらけです。SBI証券や楽天証券はどちらも対応していますし、これが一番おすすめです。
まとめ
投資信託や株式は適切なものを長時間握っていれば素人であっても勝率は高いといえますが、取引に時間を費やす事で財を成せるのは天賦の才能に加えて並外れた努力ができる選ばれし人だけです。
資産形成では時間を味方につけることは重要ですが、普通の人は株式の選定やタイミングを計って売買するためにかける時間ではなく、株式を握っている時間(期間)が大事なのです。間違ってもトレードする事に時間を費やさないようにしましょう。