会社であればバランスシートの内容が悪くなった場合、まずは経費を切り詰めていくものです。所謂経費削減ですが、これは家庭でも同じです。支出のコントロールは投資を始める前にしておく最重要事項の一つとなります。
支出は自分の意志でコントロールできる
支出は自分の意志だけでコントロールできます。収入や投資のように自分の力だけではコントロールできないものとは明らかに異なります。逆に言えば自分の力だけでコントロールできるのは支出ぐらいしかないのです。
支出の切り詰め=節約ですが、節約は資産形成とは言えないのでは?と思われるかもしれません。私たちの目的は十分な財産を形成することにあるはずです。別にそれを株式投資に限定する必要はありません。節約とは個人投資家にとって重要な資産形成のための戦略です。節約という戦略を捨てるという事は個人投資家にとって一番リターンのある手段をみすみす手放す事となります。
節約のパフォーマンスは非常に高い
投資の世界において1%利回りの高い資産運用を行おうとすると非常に難しいです。それでも挑戦するのであれば、ある程度大きなリスクに手を出さざるを得ません。それに対して節約で1%安くする(安いもので済ませる)というのはさほど難しくありません。100円のものを99円にまけてもらうとか、他の店で探すのは難しいとは感じないのではないでしょうか。それにもし有名メーカーの洗剤500円を450円で買えれば10%ものパフォーマンスを上げたことになります。これを買うまでに1カ月を要したとしましょう。年率で見た利回りは120%となり、長期的にこのようなパフォーマンスを上げられる投資家はこの世に存在しません(多分・・・私の知る限りでは)。節約は無リスクで持続可能に高パフォーマンスをあげられる投資なのです。
投資には意志の強さが重要
節約ができるという事は意思が強い人だという事も見逃すことができない点です。節約できる人は自分の行動をコントロールできる人で、外部の誘惑や他人の行動に惑わされることなく自分の意志を貫ける人だという事です。そして、意志が強いという事は投資家として資産形成を成功するために必要不可欠の要素です。他人の意見で右往左往しているようでは投資方針も定まりませんので資産形成は難しいと言えます。
また、その辺の誘惑に簡単に引き寄せられて物を買ってしまう浪費癖がある場合も支出が過大となり、物理的な理由で資産が減って資産形成どころでは無くなります。
支出の管理(節約)のためにも家計簿をつける事が必要
バランスシート共に支出の管理(節約)も非常に重要な訳ですが、効果的に節約をするためにいつ何にお金を使っているのか、どこに無駄があるのかをまず知る必要があります。そのためには家計簿をつける必要があります。家計簿は節約のために行うので、記録するためではなく、管理するためにつけるという事を忘れないでください。家計簿をもとに家計の支出の管理をするのです。現在の生活水準を維持するために最低毎月いくら必要なのかを知り、不必要な経費を削っていく方針を立てるために家計簿をつけるのです。なので持続可能なように無理なくやることが肝要です。
こちらも現在は優秀な家計簿アプリがありますので、バランスシート作成と支出収入管理を同時に時間をかけずに行うことができます。資産形成をするうえで家計簿アプリはもはや必須と言っても良いかもしれません。